2010年04月21日 (01:22)

「マイマイ新子と千年の魔法」観てきました

事前情報をまったく入れずに行きました。
監督もあらすじも、どんな風な映画なのかも、あえて知らないまんま行きました。
せっかくこないだまで興味のなかった映画なんだから、思いっきり素のまんま観たかったからです。
見に行くきっかけになったのは、最近始めたツイッターの噂からです。

大きなのネタバレと、未見の方へは先入観を与えてしまう感想です。
ご注意下さい。

とても良い映画でした。
映画の冒頭、貴伊子が転校してきて、色鉛筆の騒動が起きて、
新子が貴伊子の社宅までモヤモヤ付いていって、
友達になっちゃうまでの下りは、本当に幸せな時間を共有できます。

古い昭和の子供達が子供らしく生き生きと描かれていて、最近のアニメと逆行する、
線の省略にさえ生命力を感じました。(これの方が好み)
加えて、子供の世界だけのほんわか物語ではなく、現実大人世界の中でたくましく生きる、
子供達の描写も素晴らしかったです。
でも、もうちょっと、惜しいな、残念だなと思える部分もありました。

子供だけの世界から始まって、やがてシビアな大人の世界がじわじわまじって、
ある時一気に押し寄せてくる。
確かに薦めていただいた方の言うとおり、「世界名作劇場」を彷彿させました。

淡々と、じわじわと映画を進めていく感じは、前半まではよかったのですが、
タツヨシの父親が自殺し、大人社会への復習のために、タツヨシと新子が立ち上がる課程、
あそこもう少しじっくりやって欲しかった。
正直、唐突な感じがした。
もちろん大人世界が交わってくる伏線はちゃんとありました。先生の不倫とか。

たぶん奇をてらった演出を排除したのは、監督の意図した所だとは思いますが、
他はあのままでぜんぜん良いから、あの殴り込みをかける心理状態を、決心をする瞬間を、
あそこだけは、しつこく反復してでも、盛り上げて欲しかった。

いや、充分盛り上げてはいましたが、
正直、タツヨシの父がなぜ死んだのか、その背景を観客が充分理解する前に、
新子とタツヨシは出かけてしまった印象がある。
すくなくとも私は、ちょっと置いてけぼりをくった。
その部分の観客への植え付け方で(やな言い方だけど)、
映画としての全体の印象は大きく変わったと思うのですが。

私は物語を描くプロですが、客としてはバカ正直なバカです。
もっと騙されたいし、ドキドキしたいし、驚きと出会いたい。
もう少し、お節介な演出でもよかったのではないでしょうか。

ぶつぶつ書きましたが、これは後生に残すべき良作です。
私は、たぶんこれから調べて知る事になると思いますが、なぜこの企画の映画が
唐突に出た来たのか、とても気になる所であります。
何かの偶然と必然が重なったんだと思います。
その辺りも含めて、「マイマイ新子」のウオッチングは続きます。

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プロフィール

星里もちる

Author:星里もちる
ほしさともちる・漫画家
1961年生まれ・福岡県出身

●「やさしく!ぐーるぐる真紀」
 COMICリュウ連載中
●「光速シスター」
 コミックス全3巻発売中
●「ちゃんと描いてますからっ!」
 コミックス全4巻発売中
●「ハルコの晴れの日」
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●「夜のスニーカー」
 コミックス全1巻発売中

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